ワークエンゲージメントとは。3要素と従業員エンゲージメントとの違い

ワークエンゲージメントとは、仕事そのものに対する活力・熱意・没頭からなる、ポジティブで充実した心理状態だ。オランダのユトレヒト大学・シャウフェリ教授が提唱し、心身が消耗するバーンアウトの対極に位置づけられる。会社への愛着を指す従業員エンゲージメントとは別物で、向いている対象が「仕事そのもの」である点が核心だ。

この記事の要点

  • ワークエンゲージメントとは、仕事への活力・熱意・没頭からなるポジティブな心理状態である。
  • バーンアウト(燃え尽き)の対極に位置し、UWESという尺度で測定する。
  • 従業員エンゲージメント(会社への愛着)とは向く対象が違う。仕事か、組織かの差だ。
  • 高める基本は仕事の資源と個人の資源を整えること。
  • 実務では、本人の強みと意向に合う案件アサインが活力と没頭を最も直接左右する。

ワークエンゲージメントとは

ワークエンゲージメントは、3つの要素で定義される。

  1. 活力:仕事から元気を得て、いきいきと取り組んでいる。
  2. 熱意:仕事に誇りとやりがいを感じている。
  3. 没頭:仕事に集中し、時間を忘れて取り組んでいる。

この3つが同時に満たされた状態が、ワークエンゲージメントの高い状態だ。測定にはUWES(ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度、17項目。9項目の短縮版もある)が広く使われる。対極にあるバーンアウトを測るMBI-GSの値が低いほど、ワークエンゲージメントが高いという捉え方もできる。

ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントの違い

混同されやすいが、ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントは向く対象が違う。仕事は面白いが会社には不満、という状態は珍しくない。両者は別の指標だ。

観点ワークエンゲージメント従業員エンゲージメント
向く対象仕事そのもの会社・組織
中身活力・熱意・没頭組織への愛着・貢献意欲
問いこの仕事に没頭できているかこの会社にいたい・貢献したいか
代表的な測定UWES(活力・熱意・没頭)エンゲージメントサーベイ
対極の概念バーンアウト離職・静かな退職

組織への愛着を指す側の整理は組織エンゲージメントとは。従業員エンゲージメントとの違いと高め方に分けて書いた。

ワークエンゲージメントを高めるには

ワークエンゲージメントを高める基本は、仕事の資源(裁量・成長機会・フィードバック)と個人の資源を整えることだ。研修やマインド研修も語られるが、活力と没頭を最も直接左右するのは、本人がどの仕事に向き合っているか——つまり案件アサインそのものである。

学びにならない作業の繰り返しは没頭を奪い、本人の強みと無関係な役割は熱意を削る。逆に、強みが立ち、少し背伸びの要素があり、意向に近い案件は、活力と没頭を自然に引き出す。エンゲージメントを測って全社施策で上げようとしても成果が出にくい理由はエンゲージメント向上だけでは成果は出ない理由に、打ち手が施策ではなく配置である理由は離職対策はサーベイではなく、良いアサインだに整理した。

ここで視点を一段上げると、ワークエンゲージメントは「測って改善する」対象である前に、「どの案件に誰を配置するか」を走り出す前に設計する対象になる。本人の強み・意向と、案件の利益を同じ画面で見て配置を決める。採算設計とは、本人が没頭できる配置と組織の利益を、走り出す前に両立させる考え方である。 その手法をアサインメントデザイン™と呼び、実装した採算設計クラウドがCATCAREERアサインメントだ。

ワークエンゲージメントは、心の持ちようの問題ではない。どの仕事に向き合うかという、配置の問題だ。

FAQ

ワークエンゲージメントとは何ですか?

ワークエンゲージメントとは、仕事そのものに対する活力・熱意・没頭からなる、ポジティブで充実した心理状態です。オランダのシャウフェリ教授が提唱した概念で、心身が消耗するバーンアウトの対極に位置づけられます。会社への愛着ではなく、仕事への向き合い方を表します。

ワークエンゲージメントの3要素とは何ですか?

活力・熱意・没頭の3つです。活力は仕事から元気を得ていきいきしている状態、熱意は仕事に誇りとやりがいを感じている状態、没頭は仕事に集中して取り組んでいる状態を指します。この3つが同時に満たされた状態がワークエンゲージメントです。

ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントの違いは何ですか?

向く対象が違います。ワークエンゲージメントは「仕事そのもの」への活力・熱意・没頭を指し、従業員エンゲージメントは「会社・組織」への愛着や貢献意欲を指します。仕事は面白いが会社には不満、という状態もあり得るため、両者は別の指標です。

ワークエンゲージメントの測定方法は何ですか?

代表的な尺度はUWES(ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度)で、活力・熱意・没頭を17項目で測ります。9項目の短縮版もあります。対極のバーンアウトを測るMBI-GSの値が低いほどワークエンゲージメントが高い、という間接的な捉え方もあります。

ワークエンゲージメントを高めるにはどうすればよいですか?

仕事の資源(裁量・成長機会・適切なフィードバック)と個人の資源を整えることが基本です。実務的には、本人の強みと意向に合う案件への配置が、活力と没頭を直接左右します。研修や全社施策よりも、関わる仕事そのものを変えるほうが速く効きます。

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